2012年5月1日火曜日

プロの囲碁や将棋の対局終了後に必ず対局者同士が反省会?みたいなことしてますが...

プロの囲碁や将棋の対局終了後に必ず対局者同士が反省会?みたいなことしてますが、これは義務づけられてるんでしょうか?




負けたほうは悔しくてその場にはいられないと思うんですが・・・・







感想戦のことですね。

内容は文字通りで、その一局のお互いの読み筋を、実際の対局には現れなかった枝葉の部分まで含めて公開しあって、(実際の対局では先手が勝ったが)こうすれば後手が勝っていたのでは、というような検討をするのです。



ちなみに義務ではありませんし、ごくまれにですがあなたが言うように、悔しくてその場に居られずに、黙って席を立ってそのまま帰ってしまうようなケースもあるにはあります。



では何のために悔しさに耐えてそうして感想を述べ合うのかといえば、結局自分自身のためになるからです。

特に将棋の方ですが、最近は序盤の研究が進んで、タイトル戦のような重要な勝負でも、序盤は過去の実戦例とまったく同じ、というケースが頻繁に起こっています。つまり今日指した将棋と同じような将棋がまた近いうちに現れるかもしれないわけで、二度三度と同じ失敗を繰り返して負けているようでは、いつまでたっても勝ちには恵まれず、いいカモにされてしまいます。



そうならないために、負けた将棋ではどこがマズかったのか、どうすれば良かったのかを自分の中で整理しておく必要があるので、辛くても感想戦はやらなくてはいけないのです。








くやしいけど

つよくなりたいんだよ

それが感想戦!!







感想戦ができないプロはいません。

いや、プロになれません。







感想戦は義務ではありません。

自分が不甲斐なくて頭が爆発しそうな時は感想戦はしませんね。

お互い全力で戦った後は感想戦は活発です。

私はアマや学生の試合に出た時、感想戦が楽しみです。

同じ局面で対戦相手が何を考えていたのかを知ると驚く事が多いです。







感想戦は義務ではありません。嗜みといったものです。プロ棋士は、その後も何十年も棋界で暮らすのです。だから、同じプロ棋士とも将来何度も対戦することになる。たとえ対局中は負けたくない憎い敵であっても、対局が終われば運命共同体の仲間でもあるのです。だから相手に侮られてはいけない。軽侮されては勝負師の世界では生きていけません。対局で負けたほうは感想戦で取り替えそうと頑張るし、勝ったほうは感想戦でも譲らない。お互い、相手に一目置かせようと虚々実々の駆け引きも有る。

またもっと違う意味もあります。ネットに棋譜が公開されるような対局や新聞に観戦記が公開されるような対局の場合は、観戦記者に感想戦の内容を伝えて、ファンサービスにも心がけねばなりません。そういう対局では対局後の態度が自分のファンの増減に直結します。もし見苦しい様が観戦記に伝えられてしまえば、ファンを減らすことになります。テレビ将棋は特にそうです。対局直後には屈辱感、劣等感、悔しさ、腹立たしさで盤駒をひっくり返して、そっこく帰りたいと思ったとしても、絶対にそんなことはできません。そういう修行も子供のうちから叩き込まれてきたのがプロ棋士でもあるんです。義務ではないが嗜みですというのはそういう意味です。

【補足】

>スポーツなら戦った敵同士が戦い振り返るとかありえないですけどね



そんなこともないですよ。スポーツにも監督談話があります。それと同じようなものなのです。



「ホームで何が何でも勝ち点3を取りたかったが、ボールを繋いで連動していくというのが出来なかった。前半、ミスから失点につながった。今までと同じミスをしてしまったことが敗因。2点目は切り替えの遅さを相手につけこまれてしまった。10試合の中で改善出来ていない」







お互いの技術の向上の為にお互いでアドバイスし合うのです。

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