死活に強くなるには、対局と詰め碁とどちらが有効でしょうか?
いつもお世話になっています。たびたびこの場で質問させて頂いている囲碁歴10ヶ月の息子(8歳)のことですが、昨日、通っている碁会所の席主の方に「最近強くなった。2級の実力はある」と言われました。息子はGO-NETもやっていて、先日指導碁を受けたのですが、やはり「2級程度の棋力」と言われました。2級なら息子の「小学3年生に上がるまでに初段」という目標もあながち夢ではないような気がして、親子共々喜んだところです。しかし、実際の対局となると、例えば昨日のネット碁では、置き碁で1級の方に2子で47目負け、2段の方に6子で38目負け、といった感じです(途中で投了するのが礼儀とは思いますが、勉強のためいつも最後まで打たせてもらってます)。高段の方に2級と評してもらえるのに、なぜこのような負け方をするのか、私なりに分析してみたのですが、やはり死活が弱いのでは、と感じます(それだけではないでしょうが)。1回の対局で、いつも1箇所以上、大石を殺されています。そこで、死活の勉強に力を入れさせようと思うのですが、この場合、死活の問題を解く数を増やしたほうがいいのか、それとも対局を増やしたほうがいいのか、どちらがより有効でしょうか?それとも、他に何か良い勉強法などがあるでしょうか?やはり1日の時間には限りがあるし、睡眠や遊びの時間を削るようなことはできません。できれば、子供の指導経験のある方から回答を頂けるとありがたいです。よろしくお願いします。ちなみに、息子には囲碁は無理じいしていませんので、あくまで有効な方法をアドバイスしたいと考えているだけで、どうするかは息子の自由にさせようと思っています。
いつも大石を殺されるということは、接近戦に弱いということだと思います。
そのためには、筋と形に明るくなることがいいと思います。基本手筋の問題を繰り返し繰り返し解くことをお勧めします。とくにお子さんなら石を取ることもお好きかと思います。ですので、石をとる手筋を徹底的にやるのもいいかと思います。
詰碁もっと後になってからでもおそくありません。筋と形をマスターすれば必然的に詰め碁も解けるようになります。
筋と形は、序盤の定石、中盤の接近戦、死活、終盤のヨセすべてに共通する基本だからです。
対局のたび、大石を取られるというのは、死活の強弱とは別問題でしょう。
問題は『大局観』だと思います。
「死んでしまう」ことが問題なのではなく、死んでしまうような弱い石を作ってしまうこと、弱い石を放置して攻められること、そっちのほうが、余程問題が大きいのです。
石の方向として、自分の弱いほうの石から動かないといけないのに、逆に動くために、弱い石が攻められて死んでしまうのでしょう。
弱い石があるのに、相手を攻める気になったり、地を囲ったりするから、死んでしまうのでしょう。
弱い石があったら守る。その基本ができないから死ぬんです。
それを直さずに、死活は読めるようになりました。目を作って活きることは自信あります、なんて言っても、弱い石を攻められて、損を繰り返して、結局地が足りなくなって負けるのでは、何の意味もありません。
死ぬことを恐れる以前に、攻められて形勢を損じることを恐れるべきだと思いますが。
詰碁や死活の丸暗記なんて、いくらやっても大局観はよくなりません。
詰碁は、読みの訓練と、普段から手を読む習慣をつけるために行なう基礎トレーニングですから、毎日のようにやることは大事ですが、それだけじゃ実戦は上達が遅い、というか、大石は死ななくなるかもしれないけれど、それだけじゃ勝てない。
大局観のなかでも、おそらく今は、中盤の戦い方、戦いの方向に難があるように感じます。
中盤の次の1手みたいな問題を解いて、方向性の感覚を養うほうが、死活よりも有効な気がするんですがどうでしょう。
あとは、やはり、プロの棋譜を並べて、流れを感じる。自然に吸収できるようにすることが一番ではないでしょうか。
棋譜並べは、子どもも、面白いと思う子、面倒くさいと思う子、様々です。
最初の50手、100手を何分何秒でできるか、みたいにゲーム感覚で競争させてみてはどうでしょう。現実に、並べるのが早くなるほど、大局観は鍛えられているものです。
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